2017年

スギ花粉飛散グラフ

今日は、スギ花粉の歴史をご紹介しましょう。 1963年に齋藤洋三先生が、栃木県日光地方におけるスギ花粉症の発見という論文を発表され、これが公式なスギ花粉症の発表とされています。 戦後の日本の植林は成長が早く、まっすぐ伸びて木材としての需要が高いスギ、ヒノキを中心に進められました。 実際はじめは需要も多かったのですが、海外からの安い木材が輸入されると、徐々に国内の需要が少なくなり、伐採、枝打ちなどもされなくなりました。 40年くらいたつとスギは、花粉を大量に飛ばすようになりました。 それで、花粉が飛ぶ時期にアレルギー症状を訴える方が多くなったのです。 また、アレルギーが多くなった要因としては、 ①戦後の日本の食生活の変化 ②日本の都市化により、アスファルトやコンクリートの道路が多くなり、花粉が吸着・分解されにくい地盤となり、一度地面に落ちてもまた舞い上がるという現象になった。 ③排気ガス、光化学スモッグなどで症状が悪化する。 等があります。 スギ花粉症はまさに現代病と言えるでしょう。 スギ花粉飛散グラフ    

花粉飛散開始は?

わが医院の屋上では、ダーラム型花粉採集器 (Durham sampler)を設置して、毎日花粉の数を数えています。 1センチ四方のスライドグラスの中に一個以上のスギ花粉が観測され、それが2日続くと花粉飛散開始となります。 花粉一個は時々観察されますが、今のところ2日続いてはいません。 今週は気温が高くなる予想ですし、お天気も良さそうなので、明日にでも飛散開始となるかもしれません。 過敏な方は症状が出ている方もおられますが、あまり酷くはありません。 これからが飛散本番なので、外出時のマスク、眼鏡の着用はお忘れ無く。 症状が出始めたら、内服薬の服用や鼻腔へ直接噴霧するスプレーもお使いください。 「花粉症かも?」という症状が初めて出る方もいらっしゃると思います。 風邪と区別がつかない場合もあります。 鼻汁がさらさらだったり、目のかゆみがあるとき等は、近くの専門医の受診をお勧めします。 今、飲んでおられるお薬や(例えば血圧の薬、糖尿病の薬等)薬局で買われたお薬など、お薬手帳やメモなどがあるととても参考になります。 同じようなお薬の処方があったり、重複して服用すると危険な薬を服用してらっしゃる場合がありますので、お薬手帳はとても参考になります。 お薬手帳が無くても実際飲んでらっしゃるお薬を持ってきていただいても結構です。 屋上のダーラム型花粉採集器 (Durham sampler)

花粉飛散はもうすぐです。

「もうスギ花粉が飛んでいますか?鼻がむずむずします。」と言われる患者さんがいらっしゃいます。 うちの医院の花粉採集器で観測した限りでは、明らかな花粉飛散は認められません。 また今夜から寒くなる予想ですので、飛散開始までもう少しというところです。 舌下免疫療法を持続してらっしゃる患者さんは、今年の花粉時期の症状が気になるところです。 効果があるといいのですが。 今からでも、外出時のマスク、眼鏡着用は忘れないでください。 スギ2017 今年のスギ、ヒノキの飛散予想グラフです。 昨年より随分多いですね。 飛散予測2017

今年もよろしくお願いいたします。

今年もスギ花粉の季節になりました。 昨年の福岡の夏は暑かったので、今年のスギ、ヒノキ花粉飛散予想は、去年の3倍です。 ここ数年、飛散が少なかったので、辛い時期になりそうです。 また、飛散の多い年は花粉症の症状が始めて出る方も多い傾向があります。 福岡の飛散開始は気象庁の予想では、2月10日前後です。 外出時には、マスクと眼鏡着用。洗濯物の外干しは止める。花粉の着きにくい上着の着用。 外から帰ったら玄関で上着を脱いで、室内への花粉の持ち込みを防ぐなどの対策をしてください。 内服薬等の使用も、少しでも症状が出たら始めてください。 症状が酷くなって、鼻粘膜が過敏になりますと、少しの花粉でも反応するようになり、薬物の効果が出るのに、時間がかかります。 001 上記の日程で講演会があります。参加費は無料ですので是非お出かけください。