今日は、スギ花粉の歴史をご紹介しましょう。
1963年に齋藤洋三先生が、栃木県日光地方におけるスギ花粉症の発見という論文を発表され、これが公式なスギ花粉症の発表とされています。
戦後の日本の植林は成長が早く、まっすぐ伸びて木材としての需要が高いスギ、ヒノキを中心に進められました。
実際はじめは需要も多かったのですが、海外からの安い木材が輸入されると、徐々に国内の需要が少なくなり、伐採、枝打ちなどもされなくなりました。
40年くらいたつとスギは、花粉を大量に飛ばすようになりました。
それで、花粉が飛ぶ時期にアレルギー症状を訴える方が多くなったのです。
また、アレルギーが多くなった要因としては、
①戦後の日本の食生活の変化
②日本の都市化により、アスファルトやコンクリートの道路が多くなり、花粉が吸着・分解されにくい地盤となり、一度地面に落ちてもまた舞い上がるという現象になった。
③排気ガス、光化学スモッグなどで症状が悪化する。
等があります。
スギ花粉症はまさに現代病と言えるでしょう。
スギ花粉飛散グラフ